計算が苦手な子に必要なのは、ただ問題数を増やすことではありません。
どこでつまずいているのかを見つけ、数の見方を増やすことです。

ホーホービデオでは、計算を「できないところを責める学習」ではなく、「自分で楽に考えられる範囲を広げる学習」として扱います。

まず計算している姿を見る

計算が苦手な子は、今の学年の内容だけで困っているとは限りません。

たとえば、小4のわり算で困っている子が、実は九九やくり下がりで止まっていることもあります。
小5の分数で困っている子が、実は整数の計算や倍の感覚でつまずいていることもあります。

だから、最初に必要なのは「今の学年の問題をたくさん解くこと」ではありません。
どこまで戻れば楽にできるか、どの計算でイメージが止まるかを見ることです。

サイコロ暗算では、答えだけでなく、子どもの頭の中の動きを観察します。

  • くり上がりで止まるのか
  • くり下がりで止まるのか
  • 2桁目に入ると数のイメージが追いつかないのか
  • 筆算以外の方法を試せるのか

ここが見えると、戻る場所と次に進む場所を決めやすくなります。

暗算力だけでは足りないことがある

暗算力がついてくると、たし算、ひき算、かけ算は前より楽になります。
ただ、それだけで実際の算数の単元にすぐ活かせるとは限りません。

文章題や単元の計算になると、なぜか暗算を使えない。
少し工夫すれば楽に解ける問題でも、学校で習った筆算だけで進めてしまう。
そういう子は少なくありません。

筆算は大切です。どの問題にも対応できる強い方法です。
でも、いつも最初から筆算を使う必要はありません。

算数では、「どの方法で解くと楽か」を選ぶ力も必要です。暗算、分解、まとまり、公式、筆算のうち、どれを使うかを選ぶことが、本当の意味で計算を使える力につながります。

計算コースで育てたい力

ホーホービデオの計算コースは、暗算で育てた数の感覚を、実際の算数単元に活かすためのプリントです。

目的は、ただ計算量を増やすことではありません。

  • 数の性質に気づく
  • 公式の意味を体感する
  • 工夫して解く方法を選ぶ
  • 必要な時に筆算を使う
  • 反復しながら、考える余裕を残す

1学年あたり100枚程度を目安に、くり返し使いやすい形にしています。

数字にこだわる

計算コースでは、問題に出す数字を大切にしています。

たとえば、17×6、13×13、7×8×9のように、サイコロ暗算でよく出る数の組み合わせや、工夫して解きやすい数字を扱います。

すべての計算を暗算で解く必要はありません。難しい数字なら筆算を使えばよいです。
大切なのは、「これは工夫すれば楽に解けそうだ」と判断できることです。

算数や数学の問題には、計算するとすっきりした答えになる数字がよく出てきます。そうした数字のまとまりに慣れておくと、複雑そうに見える問題でも落ち着いて考えやすくなります。

公式のきまりに気づく

割合、平均、速さ、単位量あたりの大きさ、図形などは、公式を覚えるだけでは使いにくいことがあります。

計算が複雑すぎると、子どもは公式の意味を見る前に、計算そのものに疲れてしまいます。だから、数字をある程度しぼります。

数字の負荷を下げることで、

  • 何を求めているのか
  • どの量とどの量を比べているのか
  • なぜその式になるのか
  • どこで数がきれいにまとまるのか

に気づきやすくなります。

小4から小6を中心にする理由

小1から小3は、まず暗算プリントや短い計算練習で、たし算、ひき算、かけ算の土台を作ります。

小4以降になると、わり算、割合、平均、速さ、図形など、計算を単元の中で使う場面が増えます。ここで筆算だけに頼ると、数の性質を使う余裕がなくなりやすいです。

そのため、計算コースでは小4から小6を中心に、算数の単元に合わせて「工夫して解く」練習を入れています。

既存の計算プリントとの違い

反復練習は大切です。
ただし、枚数を増やせばよいわけではありません。

計算処理の量だけを増やすと、「どうやったら楽に解けるか」「どの方法を選ぶか」を考える余裕がなくなることがあります。

ホーホービデオの計算プリントでは、次の4つを大切にします。

  • 数の性質を見る
  • 公式を体感する
  • 工夫して解く思考力を育てる
  • 必要な反復練習をする

計算を作業にせず、考える材料として扱うことを目指します。

どう使うか

家庭では、次の順番が使いやすいです。

  1. サイコロ暗算や短い暗算で頭を起こす
  2. 計算コースのプリントを数問だけ解く
  3. 工夫できる問題か、筆算が必要な問題かを考える
  4. 分からないところだけ動画で確認する
  5. 似た問題をもう一度解く

塾や公文式などのプリントをしている場合も、その前に短く使えます。たくさん問題を解く前に、数の性質や解き方のワザに触れておくと、ただの作業になりにくくなります。

毎回完璧に理解させようとしなくて大丈夫です。
「今日はこの数の見方ができた」と分かることが、次につながります。

まとめ

計算が苦手な子には、量よりも見方が大切です。

まず、どこで止まっているかを見る。
暗算で数の感覚を育てる。
その感覚を、実際の算数単元に合わせた計算プリントへつなげる。
筆算は万能ですが、いつも最初に使うものではありません。

工夫して楽に解ける時は工夫する。
必要な時は筆算を使う。
その判断力を育てることが、計算コースで大切にしていることです。